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優勝賞品は「マグロ丸ごと1匹」!! このユニークな市民将棋大会を巡って起った騒動のまとめサイトです。 (更新終了済)LPSAによる 「対局ボイコット事件」もまとめました。右の「カテゴリ」から「対局ボイコット事件」を選んでご覧ください。
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2013年02月03日 (日) | Edit |
 2013年1月29日、将棋界に激震が走りました。
LPSAの石橋女流四段が、公式戦の対局をボイコットとするという暴挙を起こしたのです。
 マグロ名人戦騒動の際は、ファンや一部役員が暴走してはいましたが、本体であるLPSAはまともな対応をしていました。
 マグロ事件から約4年。このまともだったLPSAに一体何が起こったのかを見ていきたいと思います。

 当ブログでは、なるべく丁寧に将棋ファン以外の方にも分かるように説明したいと思います。マグロ名人戦騒動と重複する部分については、説明を簡略にしておりますのでご容赦ください。
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2013年02月03日 (日) | Edit |
 今をさかのぼること約4年前。
2009年4月2日、LPSAから一つの発表がありました。

この度2009年4月1日付で、当協会より初の「ツアー女子プロ」が誕生することとなりました

というものです。
 このツアー女子プロ「第一号」は、

渡部 愛(わたなべ まな) 15歳(当時)

という方で北海道帯広市出身の高校1年生です。

 この「ツアー女子プロ」とは、LPSAがこの発表の直前に作ったばかりの独自制度で、「LPSA内の大会だけ出場できる」というものです。
いわゆる「女流棋士」とは全く別物です。
よって「女流名人戦」や「倉敷藤花」と言った公式女流棋戦に出ることはできません。

なんだかよく分からない「プロ」ですが、詳しく見てみると、

・登録料として年間3万円(登録更新料は年間2万円)を支払う必要がある。
・大会の賞金対局料などの報酬金額は25%カット
・好成績なら連盟や棋戦主催社に正規の女流棋士として推薦する

という特典もあり、女の子が女流棋士を目指しやすくなるよう手厚くサポートする制度ということで立ち上げたようです。
 悪徳人材派遣業者が、登録者に登録料を要求し、給料の25%の上前をはね、頑張ったら正社員に推薦してやるかもと言ってるのと同じような気がしないでもないですが、伝統芸能では割とよくあることなのでおかしくはないのでしょう。
 そしてその第一号が現役女子高生の「渡部愛」さんであり、将来のLPSAを背負って立つ新人の誕生ということになります。

 中身はともかくこの「ツアー女子プロ制度」を立ち上げ第一号を認定したことにより、LPSAの理念のひとつである、

女の子たちが夢と憧れを持って女流棋士を目指せる育成組織の形成

の実現になると期待されました。

2013年02月03日 (日) | Edit |
 ボイコット事件を紹介するのに、マグロ事件以前にまでさかのぼることになってしまいました。

 マグロ事件で57歳の相談役が大騒ぎしている間も、15歳の渡部愛「ツアー女子プロ」は着実に活動していきます。
 初参加のLPSA独自棋戦「第24回1DAYトーナメント・ファンクラブカップ」では1回戦で蛸島五段に敗れたものの、2回目の参加となる「第27回1dayトーナメント・シュヴァリエカップ」では初優勝を成し遂げています。
 決勝で中井広恵女流六段を破っての堂々の優勝で、表彰式では初々しくコメントをしています。
※参考:LPSA 第27回1dayトーナメントシュヴァリエカップ表彰式 
http://peevee.tv/v/5sjbeb

 北海道から東京への移動や学業との両立の負担がありながらも、LPSAの教室の講師もつとめたりしています。
 「平均年齢40歳以上」「20代の女性は皆無」というLPSAの講師陣の中にあって、10代の女子高生ということから人気も非常に高かったようです。

 そんな中で、第二期のツアー女子プロ試験の開催も発表されました。
 渡部さんが大活躍してるのだから、きっと第二、第三の渡部愛を目指して受験者が殺到するに違いないと思われたのですが、LPSAの発表では、

前期試験日程は2010年3月13・14日でしたが受験希望者がいなかったため中止としました。
後期試験日程は2010年9月4・5日で受験者1名の試験を行いました。(略)不合格となりました。

と年2回の試験にたった1人しか受験していませんでした。
 翌年の第三期も同様の状態だったようです。

 なぜ、こんなに魅力的な制度なのに応募者がいないのでしょうか?
 受験料が2万円であり合格しても登録料が年間3万円も取られるからでしょうか?しかし、それを言うなら連盟の奨励会の受験料は3万円で、入会金が10万円、月会費1万円(年間分一括払い12万円)に比べれば格安です。
 この応募者がほぼ皆無なわけを色々考えたのですが、

単に人気がない

の一言につきると思われます。
 というのも本気でプロの「女流棋士」を目指すのであれば、わざわざLPSAに行かなくても、また必ずしも奨励会を突破しなくてもなれる道が他にあるのです。
 それは将棋連盟が主催する「研修会」に入ることです。
 「研修会」は奨励会の下部組織とも予備校的存在とも言われ、関東・関西・東海の3か所で開催されています。ここではAからFクラスまで区分けされ、15歳以下でB1からA2クラスに昇格すれば奨励会の6級に編入できるというシステムです。
 更に女性限定で、C1クラスに上がれば、仮の女流棋士に当たる「女流三級」となる権利を得られます。その後2年間で所定の成績を上げれば晴れて「女流二級」となり正式な「女流棋士」になれます
 女流棋士に関してはこの「研修会」こそが育成機関と言っても過言ではありません。

 女流棋士になる道を連盟とLPSAで大雑把に比較しまとめると

連盟の研修会
・C1に上がれば自動的に女流三級資格が得られる。
・実際多くの女流棋士(男性プロ棋士も半数以上)がここから誕生している。
・歳も棋力も近い大勢のライバルと切磋琢磨できる。
・プロの男性棋士の指導が受けられることも多い。
・女性の入会時の年齢制限は26歳以下

となり、

LPSAのツアー女子プロ
・研修会に比べれば費用が半分以下で済む
1人ぼっち
・好成績なら女流棋士に「推薦」(認められるとは限らない)
・実際にここから「女流棋士」になった人はいない
年齢制限は特になし

といった感じになります。
 どう考えても研修会に入った方がいいです。
 特に「ライバルの有無」は決定的な条件の違いになっていると思われます。
 将棋に限らずプロを目指すならば、なるべく優秀なライバルの集まる強豪校や優れた指導者がいるチームを目指すのは当然です。
 仮にコネで「女流棋士」になれたとしても肝心の「強さ」がなければまるで意味がないからです。
 LPSAが勝るのは唯一「年齢制限がない」ことだけの気がします。
 実際、第二期のたった一人の受験者妙齢の方だったらしく、実技試験にはLPSA最強の石橋女流四段自ら登板し対局し不合格とさせたという嘘か本当かというような伝説もあります。

 「ツアー女子プロ」応募者が皆無の状態は、プロ組織としては致命的欠陥です。
 なにせ新人が1人も増えないのです。
 連盟の新人女流がLPSAに移籍してくるという奇跡でも起こらない限り平均年齢は上がり続けます。

 渡部愛さんがツアー女子プロ「第一号」になって約4年、未だ「第二号」は現れていません

2013年02月04日 (月) | Edit |
 前回の最後に誤りがありましたが、その訂正も兼ねて今回は書きます。

 新人が入ってこなくなる一方、LPSAから抜ける人も出てきます。

2009年3月31日 神田真由美女流引退(女流棋士規定)
2009年6月17日 北尾まどか女流退会(マグロ事件)
2010年2月15日 藤田麻衣子女流引退(棋力の限界?)
2010年3月31日 藤森奈津子女流引退(普及に力を入れたい)
2012年1月10日 松尾香織 女流1年間休場(病気療養)

と言った感じで、公式戦に出場する権利のある、

女流棋士が10人を割り込む

事態にまで追い込まれます。
 このためLPSA棋戦は、同一カードばかりのマンネリ化し、ファン離れが深刻化していきます。
 そのため、おしゃれなカフェを会場にしたり、アマ強豪を招待したり、ペア将棋やどうぶつ将棋をしたりと様々な趣向を凝らした大会運営を試みますが、いまいちパッとしません。

 こうして唯一の新人候補、渡部愛ツアー女子プロの責任はますます重大になっていきます。そのプレッシャーからか初優勝以降1dayトーナメントでは初戦敗退が続いてしまいます。
 しかし、2010年12月23日の第41回1dayで久しぶりに優勝を果たします。
初優勝から1年4カ月ぶりの優勝に、決勝後の挨拶で途中から涙が止まらなくなる愛ちゃんがたまらなく可愛いです(異論は認めん)。
※渡部TJP、2度目の1day優勝
 http://peevee.tv/v/7sn80a
 さらに翌年の2011年12月25日、第46回1dayで3度目の優勝をします。
 前回、LPSAでは好成績なら女流3級に推薦と書きましたが、LPSAの棋士規定では、 

準公認棋戦である1dayトーナメント各大会(個人戦のみ該当)に於いて優勝3回の実績を残した者

を女流棋士2級として他団体(ようは将棋連盟)が主催する大会への出場を推薦するとあります。
 つまりこの3度目の優勝を果たした瞬間、

渡部愛さんの女流棋士への道が開かれた

ことになります。
 しかし、LPSAは即日「新人女流棋士の誕生」を発表することはありませんでした。
連盟に対する抗議は即日ホームページで大々的に発表する癖に実にけしからんことです(愛ちゃんが可哀想!
 とは言え、元々将棋連盟以外で女流棋士が誕生したことがなく、いわば前例がないことから慎重にことを進めるつもりなのだろうという観測が2chでもごく平均的な意見でした。
 
 渡部愛さんがLPSA内の規定をクリアしたのに安心したせいか、LPSAでは該当者ゼロになる予定のツアー女子プロ制度を新たな使い道にします。
 2012年3月30日、

山下カズ子女流五段「ツアー女子プロ」転向のお知らせ

と題した発表があり、女流棋士第一期生6人のうちの1人である山下五段が、女流棋士規定による引退が決まったため、「ツアー女子プロ」としてLPSA内の大会に参加させることとしたようです。
 これで渡部さんに次ぐツアー女子プロ「第二号」誕生となったようです。
 御歳65歳です。
やはりツアー女子プロのメリットは年齢制限がないことなのでしょう。
 LPSA公認プロ制度概要によれば、

・原則として女流プロ棋士引退者にツアーライセンス取得試験資格を認めないものとする。

とありますが、もう人数合わせのためにはどうでもよくなったのでしょう。
 というわけで前回の「未だ「第二号」は現れていません。」という記述は誤りです。
わざわざ太字にして間違えると言うのはどこかで見たことある気がしますが、謹んでお詫び申し上げます。

 
 

2013年02月04日 (月) | Edit |
 1dayトーナメントの3回目の優勝を果たし、LPSA内の規定をクリアした渡部愛さん。2012年に入っても好調は続き、2月19日の第48回1dayでも優勝します(4回目の優勝)。
 またLPSA自体も新人問題同様に大きな課題となっていた、

公益社団法人の認定

を同年7月1日付で受けることができました。
 そしてこれに合わせて翌7月2日、「当協会所属新女流棋士誕生のお知らせ」と題し、

当協会公認ツアー女子プロ選手・渡部愛を7月1日付けより当協会所属女流プロ棋士3級として登録する

と発表しました。
 渡部愛さんもコメントで、

「LPSAツアー女子プロとして活動して3年が経ちましたが、今やっと新たなスタート地点に立つことができました。今春高校を卒業し単身上京のうえ、日々将棋盤に向かっております。これからは一人の女流棋士として成長できるよう、さらに気を引き締めて頑張ります。今後ともよろしくお願いいたします。」

と決意を語っています。
 2chでも、

おめでとう!LPSA 渡部愛女流3級誕生!

と早速スレが立つなど注目されてます。
 しかし、一方で、

・いかさま女流3級をスポンサーはどう扱う?
・【LPSA】いかさま・渡部愛女流3級【自称】
・ツアープロの次は勝手に女流3級認定!LPSA

など悪意のこもったスレも立ちます。
 斜陽産業である将棋界で、若い女の子が将棋を指してくれるだけでもありがたいことなのになんという態度でしょうか!!

 というのはさておいて、ツアー女子プロから女流3級になると何が変わるのかを見ていきます。
まず一番変わるのが、

公式女流タイトル棋戦に出場できる

という点です。
 男性のプロ棋士では「名人戦」や「王将戦」「王位戦」と言った大きなタイトルが7つあります。
これと同じように女流棋士にも「女流名人戦」「女流王将戦」「女流王位戦」など6つの大きなタイトルが存在しています。これらのタイトル戦に原則無条件で参加することが出来るようになります。
 これまでツアー女子プロだった渡部さんは、

アマチュア

として予選から参加してたのですが、これらが免除されることになるのです。女流名人戦などはそもそもアマチュアの参加枠自体がないので、今までは絶対に参加できなかったのです。
 逆にアマチュア枠で棋戦に参加する者を「ツアー女子プロ」という名称で呼んでいたこと自体かなり誤解を招く招かせる行為だったことが分かると思います。
 2番目は、1番目と同じように見えますが、タイトル棋戦への参加が、

義務になる

ということです。
 これまでは出る出ないは自分の意思で決めればいいアマチュアだったのに対し、これからは出場しないと資格のはく奪等の罰則や罰金が科せられるようになります。
 3番目は、多少のお給料が出るということですが、これは連盟もLPSAも内部事情を明かしてないのでどの程度のモノなのかは外部からは分かりません。しかし、少なくとも「賞金の25%カット」等は無くなるのでだいぶ良くなるはずです。
 
 さてLPSAが公式に渡部愛さんを女流3級にしたことで万事めでたしめでたし、と成るのか成らないのか。
 このことを実質左右することになるのはあの方です。

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