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2016年10月20日 (木) | Edit |
文春買いました。
これまでは、翌週次号が発売してから引用するようにしてきましたが、どうしても書きたかったので勘弁してください。なお、時系列に沿って引用しますが、それ以外の取材もボリュームがあるので、是非お買い求めください。
では、改めて事件の時系列に沿って、見ていきたいと思います。
まず事件の発端は、
久保九段は、対局後、知人と共に一致率や離席後の手を検証、疑念が確信に近くなり、行動を起こすことにした。
9月26日定例の棋士会で、久保九段が、
ちなみに久保九段は、「三浦九段の名前は一度も出したことはありません」としており、三浦九段が、どういう意図でこの発言をしたかは不明。
次に事件が動いたのが、10月3日の三浦対渡辺戦。
ネット中継されたこの対局を
そのことを指摘された渡辺竜王は、自分でも自宅で確認。
ネットでは、一致率の高さ=カンニングという安易な説が目につきますが、さすがにトップ棋士は冷静に見ています。
ここから渡辺竜王は、
今回の事件で一番嬉しかったのがこの部分でした。ようやく、危機管理の原則が分かってくれる棋士が見つかりました。
目先ではなく
これまでの将棋連盟は、
今回もし渡辺竜王が決断していなければ、凄まじいダメージを受ける事になっていたでしょう。
次に続けます。
これまでは、翌週次号が発売してから引用するようにしてきましたが、どうしても書きたかったので勘弁してください。なお、時系列に沿って引用しますが、それ以外の取材もボリュームがあるので、是非お買い求めください。
では、改めて事件の時系列に沿って、見ていきたいと思います。
まず事件の発端は、
と、久保九段が一番最初に疑念を感じたようです。・7月26日の久保対三浦戦
・「従来と違って、非常に離席回数が多かった。」(久保九段)
・「証拠はない。”やられたな”という感覚はあった。」(久保九段)
久保九段は、対局後、知人と共に一致率や離席後の手を検証、疑念が確信に近くなり、行動を起こすことにした。
9月26日定例の棋士会で、久保九段が、
ところ、「電子機器の持ち込み禁止」など提案した
と発言している。・すぐに三浦九段が挙手し
・「持ち込み禁止は賛成。でも私はやってません。」
ちなみに久保九段は、「三浦九段の名前は一度も出したことはありません」としており、三浦九段が、どういう意図でこの発言をしたかは不明。
次に事件が動いたのが、10月3日の三浦対渡辺戦。
ネット中継されたこの対局を
していたことから、検証していた棋士は「これは渡辺さん、やられたな」とつぶやいたそうです。・一部の棋士がリアルタイムでソフトで検証していた。
・驚き呆れるほど三浦の指し手は、ソフトと一致。
・この日も三浦九段は、30分に1度は離席
そのことを指摘された渡辺竜王は、自分でも自宅で確認。
その後、渡辺竜王は、過去の三浦九段の対局を調べ尽くし、「感想戦で三浦さんが話した読み筋が、そのままソフトの読み筋だった事もわかりました。」(渡辺竜王)
と述べています。・一致率の高さ(だけで)は関係ない。
・「一致率が40%でも急所の勘どころでカンニングすれは勝てる。一致率やタイミングを見れば、(カンニングは)プロなら分かるんです。」
・「これは間違いなく”クロ”だ」
ネットでは、一致率の高さ=カンニングという安易な説が目につきますが、さすがにトップ棋士は冷静に見ています。
ここから渡辺竜王は、
と悩みます。そして、・1週間後には竜王戦が始まる
・だが(直接)証拠はない
と最終的に判断、内部告発を決めたそうです。「竜王戦が始まってから疑惑が公になれば、シリーズは中断される可能性が高いと考えました。それだけでなく、タイトル戦を開催する各新聞社が“不正”を理由にスポンサー料の引き下げや、タイトル戦の中止を決めたら連盟自体の存続さえも危うくなると思ったのです。そんななかで最悪のシナリオは『疑惑を知りながら隠していたという事が発覚する事だ』と判断しました。」
今回の事件で一番嬉しかったのがこの部分でした。ようやく、危機管理の原則が分かってくれる棋士が見つかりました。
目先ではなく
が、被害を最小限に抑える第一歩です。最悪のシナリオを想定して対処すること
これまでの将棋連盟は、
に行動してきました。マグロ事件は逃げ切れましたが、ボイコット事件では妥協に追い込まれました。「ばれなきゃ逃げ切れる。」を基本原則
今回もし渡辺竜王が決断していなければ、凄まじいダメージを受ける事になっていたでしょう。
次に続けます。
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